ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ

セルジオ・レオーネ、1984。
15年ぶりに見た。目線の演出、これにびっくりした。
画面の登場人物は何かを見ている。
何を見ているのか?分からないカットが多々ある。
殆どは次のカットで分かるのだが、
何を、どういう視点で、どういう意味合いで見ているのか。
あるいは見ていないのか。
何をどれだけ分かっているのか。あるいは分かっていないのか。
この映画は台詞が少ない。気持ちや状況を打ち明けることをあまりしない。
人間の言葉には意味がある場合が多い。
人間の目線にも意味がある場合が多いが、
目線の意味は言葉に比すればかなり分かり辛い。
セルジオ・レオーネはその分り辛い表現技法を巧みに使い、
男の友情を伝えてくれた。郷愁を伝えてくれた。
怒りや喜びや悲しみ、そういった刹那的な感情ではなく、
人間そのものを伝えてくれた。性みたいなものだ。
目は口ほどにものを言うが口ほどには明確ではない。
人間というものは言葉で説明出来るほど明確なものではない。
セルジオ・レオーネは明確な「目」で映画を作ったと思う。