ふたりの5つの分かれ路

フランソワ・オゾン、2004。室内の照明は文句なし。一つのショットが全て絵画のようにと言うと大袈裟だけど、本当にショットもカット割も美しすぎる映画。シーケンスメイク能力もばっちり。僕の考えではデプレシャンと共に、ヌーヴェルヴァーグを継承している素晴らしい監督だと思う。オゾン映画なんだけどこの作品は至って普通。最初離婚のシーンから2人のシーン、そしてゲイのシーン。ずっと室内なんだけどこの辺りの画の美しさはびっくりした。オゾン映画のカメラは相変わらず素晴らしいけど、これは照明もすごく良い仕事をしている。結局愛の終わりは何故訪れたのか。それは些細な日常の中にある些細な事柄によって訪れる。というような映画なので、些細な映画なんだなあ。脚本もプロットは変わっているけど脚本自体は至って普通。不倫がどうのとかギリギリ見つからなかったとか、そういうのは一切無い。台詞のディテールが面白いし、何と言ってもこの映画はヴァレリア・ブルーニ=テデスキが美しい。彼女を美しく撮ることは、この映画の重要なファクターだと思う。形、モデル、フィギュアとしての美しさと、性格、雰囲気、表情(また照明が活躍)の美しさが見事に表現されていて、当時40歳くらいなんだけど、全然おいしそうだった。