ゲンスブールと女たち

ジョアン・スファール、2010。これは意外に面白かった。どうも最近は演出、撮影が総合芸術として機能していない作品を多く見ていて辟易していた。この映画はカメラのポジションとか、美術とか、演出とかに、かなり意味がある。それらのコレクティブな関係が映画の質を決定付けている。これはさすがドラマを撮るのが上手なフランス映画ということで、職人技が効いていて、映画を見るのが楽しい作品だね。ゲンスブールの小学生くらいのときと、スターになる前〜スターになってバルドーに走る辺りまでの映画なんだけれど、少年のゲンスブールはいきなりワンカットだけ出てきたり、それがカメラが凄く良いからカッコいい挿入になっていた。前半は本当に無駄が無く、音楽シーンも楽しげで、感動しながら見ていたけれど、終わりの方は凄く無駄があるような気がした。122分の映画なんだけれど、100分前後でまとめられるんじゃないかなあ。まあ最後の方はうとうとしてたからもうどうでもいいやという感じ。題名通りゲンスブールの女達は素晴らしくセクシーで、僕は黒髪のアナ・ムグラリス?がカッコいいなあと思ったね。ファンタジーの使い方がまたフランスらしくて素敵。あまり期待していなかった映画だっただけに、いきなり秀作に出会えてラッキーだった。あとはやっぱり音楽だね。劇中音楽に限らずサウンドトラックとしてもゲンスブールの音楽が効いていたね。