ブンミおじさんの森

アピチャッポン・ウィーラセタクン、2010。この作品はカンヌ映画祭パルムドール受賞作品であるという肩書きが無ければ、単なる古くさい映画として捉えられるべき作品。中国第5世代や台湾ヌーベルバーグの中にはこういう作品は沢山あった。そういう意味では自然なものに対するアプローチは、人工なものに対するアプローチよりも、普遍的であり、流行に左右されない。だから2010年にこの映画が作られたことは都市のドラマのような致命傷では無いけれど、何の驚きも無い。自然に甘えている映画だと思う。でもグローバルな展開を目指すカンヌ映画祭と、審査員長ティム・バートンの思惑が一致して、この作品がパルムドールに選ばれた。まあパン兄弟の映画などに比べれば圧倒的に「芸術的」ではあるし、保守的な観点から見れば自然にSFを持ち込むなんて挑発的な映画であることは間違いない。とにかくこの映画が僕の手元に届いたのは、カンヌでパルムドール。何故パルムドールかと言えば、審査員長はティム・バートンだったから。それだけなんだよね。中身はアジア映画愛好家としては凡庸な映画だと思うなあ。