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バンクシー、2010。これは本当に面白い。お話は一応ドキュメンタリー。ティエリーっていうビデオカメラオタクの古着屋がグラフィティに興味を持って撮影を始める。持ち前の度胸でLAアンダーグラウンドでは顔が効くような存在になった。彼はバンクシーの大ファンで、偶然の接点があった。またもや度胸と行動力でバンクシーも味方につけて撮影する。ティエリーは一応グラフィティなどのストリートアートやポップアートを紹介するドキュメンタリー映画を作ことになっていて、バンクシーはそろそろ映画作ったらって言う。でもティエリーは撮ったら撮りっぱなしで、ラベルさえ付けないような完全にプリプロしかやらずにポスプロがてんでダメな人間だった。でも6ヶ月かけて90分の映画を作ったら、これがまた最悪な出来映え。絶望したバンクシーは映画は自分が作ることにして、ティエリーにはアートしてみたらなんて言ったら貯金全部使って壮大なパクリまみれの展覧会を開いて、バンクシーなんかがレコメンドしたのを大々的利用したから、もの凄い客が入って大成功。そしてマドンナのCDのジャケなんかもデザインするような人になった。まずこの映画はにはスターが存在する。それがティエリー。彼は生まれもっての大スター。この話が本当に本当ならばバンクシーの出現により、最高の演出家を得てティエリーは光り輝く。そしてバンクシーの手から離れてもスター街道をばく進する。でもここで思うのは、バンクシーの手を離れていないように見んだよね。つまり展覧会の成功の裏でバンクシーが映画のために糸を引いているのではないかと疑いたくなる。それほどまでにこの映画はメチャクチャよく出来ていて、メチャクチャ面白い。だからいろんな化学爆発が勝ってに起こってこの映画は出来たのではなく、バンクシーとティエリーのタッグの映画だとしか思えない。スターと監督としてこれほどよい関係はなかなか作れないしね。でも更に謎なのが、バンクシーが何でこんなに面白い映画を作ってしまうんだということ。才能なのかよく分からないけれど凄いよバンクシー。前半はストリートアートをとても近距離でとても暖かく伝えて、後半はアートの現実を厳しく伝える大団円になるはずがティエリー(Mr.Brainwash)は大成功しちゃう。まあこれは事実なんだから凄いよね。昔2つのバンドをストーカーのように追いかけたドキュメンタリーがあってあれもバンド2つともある程度有名になったし、NBAの選手になりたい子供のドキュメンタリーもNBA入りしたし、やっぱりアメリカのドキュメンタリー映画はえげつない。この映画もそうだけれど、執念深いんだよねアメリカの記録野郎ってのは。感服しつつも何か撮りたいなあ。PV撮ろうかなあ。