モンガに散る

ニウ・チェンザー、2010。何か古くさいと思って見ていたら設定が1986年とは知らなかった。モンガ(艋舺)いうのは現在の台北市万華区にあたる。日本統治時代に名前が変わったらしい。このモンガにある下町がこの映画の主役だろう。とにかくモンガのアーケード街や常設屋台や風俗街が沢山出てくる。僕はこういう街を見たことがないのだが、こういう街に住みたいと思った。ここを舞台にヤンキー高校生達の利権争いからヤクザの利権争いへと、ちょっと飛躍しすぎな脚本で話しは展開する。友情、愛情、任侠、裏切り、そういう映画なんだけど、そういう映画らしく最後はどうしようもないエンディング。僕はヤクザ映画が苦手で、それは覚えることが多いから。この人はこの人の上の人でこの人は父親がこうでとか、そんなの覚えてられない。だからこの映画も後半はヤクザ映画になってしまったからつまらなかった。でもこの映画とモンガの街が持つエネルギーと、そこを疾風のように駆け抜ける青春は素晴らしい物だった。特に最初の方は街を猛然とダッシュする際にスピーカー屋からクラシカルな音楽が流れていたり、そういうのが度々あった。少しテレビ的な構図が多かったり、凡庸なカメラワークが多かったのは残念。でも本当にモンガに行ってみたくなったなあ。ニオイとかすごいんだろうなあ。