ザ・コーヴ

ルイ・シホヨス、2009。この映画から思い出されるのは『靖国』っていう映画。中国人が撮って、右翼とかの上映妨害があった。そしてこの映画もアメリカ人が撮ったドキュメンタリー。和歌山県太地町のイルカ漁をシーシェパード絡みの制作陣によって作られた作品。『靖国』は警察の厳戒態勢の中見に行ったけど、映画がつまらなかったからお話にならない。でもこっちのコーヴは脚本家がいい。ラストの見せ場、盗撮大作戦はやはりスリリングだった。あの入り江の中だけでしか見ることの出来ない行為は、女性のスカートの中を見てしまったような、まさしく盗撮が似合う危うさがあった。この映画は大地町の住民の顔にぼかしが入っている。これは大地町の国内上映するんなら、ぼかし入れてもらって、あと水銀の量の注釈もお願いねってことらしい。それで配給元・アンプラグドが、上映できないよりは妥協して上映を。というこでぼかしが入ったらしい。僕はぼかしは大嫌いで、大反対で、アンプラグドの愚行だと思う。僕は映画の何を見ているのか。その中で、人の顔というのは大きなウェイトを占めている。顔にぼかしを入れて良いのは、誰も興味の無い素人AV男優くらいなものだと思っている。だからアンプラグドは致命的なミスをしたと思う。しかし最後のイルカ大虐殺シーンは、何故殺すのかという疑問が大いに残る。調査捕鯨か何かで殺しているとか、生態系の問題で殺しているとか、そんな問題があったと思うけれど、そういうところを徹底的に取材しないのが、さすが環境保護団体が作った映画という感じはする。でも環境保護団体色が非常に強いのに、このエンターテインメント活劇はなんなんだろう不思議な映画だ。