桐島、部活やめるってよ

吉田大八、2012。要所要所は相当に面白い。でもストーリー展開はありきたりかなあ。最初の金曜日ルーティーンの半分くらいまではドキドキした。でもこれだけ何でもない話をここまで演出する能力は見逃せない。一番重要なのは近藤龍人の見事な撮影。この近藤の悠々たるショット。度胸のある感じでバコーンと決めるカットのフレーミング。極めて映画的なカメラマンが撮っているから、この映画は学園モノにありがちなカットの割りすぎやバタバタ感がまるでない。あとは台詞と演出の素晴らしさ。台詞による説明を排除しつつ、とても分かりやすい映画になっているのは、脚本と演出の力量だと思う。役者が演技していない感じが素晴らしく、特に東出昌大はパーフェクトだと思った。そして女子。橋本愛と山本美月の美しさ。カワイイ女子と何故か毎日会えるというのが、学生時代の最大の不思議であり、最大の楽しみだった。そういう思い出からしてあの2人はパーフェクトだった。でも橋本愛と山本美月がパーフェクトだったのは、やはりこれも演出のたまもの。そして神木隆之介によって撮られた東出昌大のショット。この映画のハイライトは見事に画としても脚本としてもハイライトになっていた。よく分からなかったのは吹奏楽部部長。脚本の上だけ必要なキャラクターという印象で、ちょっと人物描写としては無理があった。100点。