アカシアの通る道

パブロ・ジョルジェッリ、2011。ロッセリーニ曰く、男と女と車があれば映画は撮れる。このアルゼンチン映画は実際『イタリア旅行』のような作品ではなく、90年代のアジア映画のような抑制の効いた寡黙な演出が光る傑作。最近見たアルゼンチン映画『ブエノスアイレス恋愛事情』とかなり共通項のある作品で、男と女の出会いを描いた作品なんだけど、これが90年代アジアだと、最後は絶望とか虚無とか残酷な終わり方が多い。でもこの映画も『ブエノスアイレス恋愛事情』も素敵なエンディングを迎える。孤独の描き方も似ている。あとこの作品はタバコの使い方が素晴らしかった。僕はタバコの使い方にうるさいんだけど、このやり場のない弱くて勇気がない主人公の心象風景を、タバコは見事に言い表していた。100点。