フランス、幸せのメソッド

セドリック・クラピッシュ、2011。クラピッシュは映画の終わらせ方が本当に上手い。エリック・ロメールや増村保造のようにもれなく上手い。それにしても失業して自殺未遂をするカリン・ヴィアールから映画は始まるんだけど、そういうネガティブ要素感がまるでなく、エレガントでシャープな映像美を見せる辺りはクラピッシュらしい軽薄さがある。会社が潰れて失業保険がどうのこうのとか、会社を潰したトレーダーがリンチにあったり、そんな話が展開されるんだけど、クラピッシュの眼差しはそうした社会構造的なモチーフからは一歩も二歩も引いている。逆に一歩も二歩も踏み込んでいるのは、あいも変わらず男と女の初々しい愛の事柄でしかない。このあまりの初々しさを見ると、クラピッシュはいまだ『青春シンドローム』まっただ中という感じがまたどうしようもなくて嬉しい気分になった。100点。