人生はビギナーズ

マイク・ミルズ、2010。素晴らしすぎて珍しく時間がたつのを忘れて見入ってしまった。この映画は愛と死という人生の最重要事項的なトピックを、映画の構造同様に軽妙に語る。そしてその語り口はとても優しい。軟弱なんじゃねえかって思うほど優しい。そんなマイク・ミルズの眼差しは『サムサッカー』から不変。僕は映画界の人間相関図なんて知らないけど、マイク・ミルズ、ソフィア・コッポラ、ミランダ・ジュライ辺りの映画はとても似ている。そのメンタリティの根底にあるのは、みんな生まれながらの金持ちだということ。本当に金持ちの子かどうかは知らないけれど、良い感じに育った金持ちの醸し出す優雅さというのは叩き上げでは絶対に表現できない。この映画はそんな優雅な優しさに満ち溢れた本当に愛すべき作品だった。あとは脚本と演出のディテールの素晴らしさ。そんな細やかな演出に生かされたメラニー・ロランは本当に素敵だった。100点。