ギミー・ザ・ルート ~NYグラフィティ~

アダム・レオン、2012。2012年SXSW映画祭最優秀審査員賞受賞作品。久々にニューヨークの映画を見たという感動。全編ニューヨークロケというかほぼ全編ブロンクス&ハーレムら辺ロケがたまらない。弱々しげな男と、男勝りの女。この主人公たちの何とも言えない距離感。そして彼らに起こる事象。拳銃も殺しもレイプもドラッグ(大麻はあり)もない、言わば底辺の犯罪が彼らの周りにはたくさんあり、彼らもそれに足を突っ込んでいる。そこで培われた若者の価値観や日常というものがこの映画には溢れていて、監督の眼差しはただひたすらに温かい。自転車を盗まれたり、80ドル強盗にあったりしても女はへこたれないし、アッパークラスの女に遊ばれた男もまたへこたれる様子がない。この耐久性はそのままブロンクス産の若者のタフネスを表している思う。ロケはかなりゲリラ風のロングショットの長回しが多いんだけど、その分そこに映り込む人も多くて、そこにはマンハッタンや最近のブルックリンじゃあ見られない風景や人々が映り込んでいて、そんな中にいる主役の2人はやはり素晴らしかった。100点。