若草の萌えるころ

ロベール・アンリコ、1968。監督と主演女優ジョアンナ・シムカスは『冒険者たち』のタッグで、『冒険者たち』は見たけど全然覚えていない。この映画はジョアンナ・シムカスを拝むための映画だと思う。極上のイメージビデオという感じ。ゴダールのミューズとしてアンナ・カリーナがいたように、アンリコのミューズとしてこの映画のジョアンナ・シムカスは存在する。そういう意味では奇跡的な映画だと思う。この映画のジョアンナ・シムカスは本当に美しく、誰にも汚されない聖なる存在としてアンタッチャブルだった。映画は少女が大人になる瞬間の、危うさや美しさを絶妙にとらえる。ちょっと風変わりな、よく分からないエピソードが満載で、同様にジョアンナ・シムカスの感情の移ろいもよく分からない。ここまで女心の摩訶不思議さを丹念に描き切った映画も珍しいと思う。そして映像演出にはすごくスピードがあってメリハリが効いていてダレることがない。邦題のイメージよりはもっと現実的な映画だと思った。100点。