スティーヴとロブのグルメトリップ

マイケル・ウィンターボトム、2010。BBCで放映された6話からなるコメディシリーズを再編集した映画にしたもの。コメディとしても十分。ロード・ムービーとしても素晴らしい出来。コメディはあくまでスティーヴ・クーガンとロブ・ブライドンに託されていて、コメディ専門のライターが用意されているわけでもなく、映像としても愉快なトリックが用意されているわけでもない。映像はイングランド北部を40代の男2人が車で旅をするロード・ムービー。男2人は俳優で子供もいて金もある。そしてこの旅自体グルメ紀行が目的。若気の至りの逃避行でも、色恋沙汰の逃避行でもない。その上コメディ満載の映画なのにいわゆる「珍道中」にならずに「ロード・ムービー」に仕上がっている。主演の2人は本当に素敵だった。これがまた本人役だからややこしいんだけど、この2人の人物描写が本当に見事。コメディ部も彼ら自身の役だからキャラクターとして生きてくる。つまり演技が演技でなくなってくる。そして役を演じていない部分はやっぱり普通の彼らを見たくなる。そしてこれはテレビの尺の影響なのか、じっくりと時間をかけて見せずに軽快にスパンスパンと切り替えてくれる。あと思ったのは車中の会話ってのは現実世界でも映画でもすごくいい。100点。