灼熱の肌

フィリップ・ガレル、2011。ガレル最良の作品ではない。そこに名のあるモニカ・ベルッチが出ている。となると厳しい評価は避けられないと思う。モニカ・ベルッチも最良の状態ではなかった。ディヴァインと見まごうばかりの肉体は、豊満というよりは放漫という印象だった。この映画は2組の男女の愛と孤独を描いた物語なんだけど、ルイ・ガレルとベルッチとの対比として登場するジェローム・ロバールとセリーヌ・サレットがどうもパッとしない。もちろん華のある役ではないんだけど、時折見せる色気とかそういったものがなかった。そして革命を起こす話をしたり、サルコジくっそとか話している。そんなダメな映画なんだけど、そこは腐ってもガレル。映像演出は相変わらず素晴らしかった。この映画はモノローグが多用されていて、その分の説明的演技が排除されている。それによってソリッドで私的で詩的なシーケンスメイクが多々見られた。そしてこの映画の一番の素晴らしさは音楽。ジョン・ケイルのピアノを中心とした音楽は映像と見事に共鳴していて本当にすごかった。あとは劇中音楽が流れてクラブで踊るシーン。ガレルはいつもロックを使うのが上手いよなあと思った。100点。