さようならUR

早川由美子、2011。どうも悪い意味でテレビの報道特番みたいなドキュメンタリーだった。テレビでも良質なものが1%くらいあると考えると、テレビに失礼なのかもしれない。この映画は出てくる発言のすべてが予定調和的。突撃インタビューとか電話での言い合いも、内容よりもその状況が撮りたいだけなんだと思う。地上波テレビやマイケル・ムーアとかがよくやる挑発行為。画になるからってだけで撮っているようにしか見えなかった。勧善懲悪タイプのドキュメンタリーはとても苦手。ただ面白かったのはURを立退かない住民とURは裁判で争っているけど、両者にはとても似ている部分がある。この映画でも取り上げていたUR民営化のリスク。それはURの職員もURの住民も形は違えど同じように抱えている。穿った見方だけど似たもの同士に見えた。映像では具体的に表現されていないもの。そういう曖昧さや危うさみたいなものがドキュメンタリーの面白さだと思う。この映画は説明だらけの一方的なファッキンUR映画だからつまらない。ただこういう映画は拡散することにも意味があると思うから、もっとより多くの人が見る環境が必要だと思った。85点。