土砂降り

中村登、1957。男と女の愛のドラマ。この映画の登場人物は世代的に3つのレイヤーに分かれている。まず2号沢村貞子と山村聡の旧世代。次にその次女桑野みゆきと長男田浦正巳の新世代。そしてその2つのレイヤーの間で暴発する長女岡田茉莉子と佐田啓二。当然映画としてはこの2人のカッコ良さが凄い。それを見事に描いているし演じている。岡田茉莉子の演技のシャープさはいつ見ても本当に素晴らしい。画面構成がすごく的確で、イメージとしてはゴツゴツと硬いものが流れていく感じがした。それはそのまま登場人物の機微ともリンクしている。また土砂降りの雨や線路を走る汽車の汽笛といった轟音も、ゴツゴツと硬いものが流れていく感じで、ドラマの中で重要な役割を果たしていた。驚いたのは役所勤めの岡田茉莉子が突然神戸でキャバ嬢になってて、その間2年が経過していて、それをバッサリと一瞬でやるから、その間の転落というか岡田茉莉子の2年間がドカンと押し寄せてきて参った。ラストがちょっと説明的で長いような気がしたけど、まあ素晴らしい映画だった。100点。