XXY ~性の意思~

ルシア・プエンソ、2007。ウルグアイが舞台のアルゼンチン映画。ウミガメの保護団体をやってる夫婦の娘が両性具有で、手術とか考えてアルゼンチンから旧知の整形外科医一家を滞在させる。そしたら整形外科医の息子と両性具有娘が勢い余ってヤっちゃって、それが男が普通にぶち込むんじゃなくて、両性具有娘が整形外科医の息子のアナルにぶち込むというかなり激しい展開。でもこの映画のテーマは確かに重々しいんだけど、実際のところ見ていて重たい感じがしない。映画としてシンプルでスマートで美しい。そして両性具有の娘を演じるイネス・エフロンが素晴らしかった。目だけで演技ができるその容姿と技量には釘付けになった。スキニーなスタイルも被写体としてととても良く、半裸で海に浮いているだけでクールな画になる。映画はセクシャルマイノリティを扱ってはいるけれど、それと同時に邦題の副題にもあるように「意志」も強く描いている。イネス・エフロンが男性を選ぶのか女性を選ぶのか両性具有のままなのか、父親は15歳のイネス・エフロンの意志に任せる。そういう選択の自由的なこれまた重いテーマも、映画技法を駆使してシンプルかつスマートに描いている。だから映画としての完成像を、あらすじから読み取ることは難しいと思う。映画だからこそ出来る表現が沢山見られて映画の凄さを再認識した。100点。