愛の残像

フィリップ・ガレル、2008。ガレル流ホラー映画なんだけど、ちょっと作り方が下手くそだなという印象。だって元カノ幽霊が出てきた時点で、現実世界は浮ついた感じになって元カノ幽霊に惹かれる。だから現実世界のクレマンティーヌ・ポワダッツがあまりにも可哀想というか憐れというか、そちらの愛を描けていない感じがした。元カノ幽霊に言われるまで好きなのは元カノだったと分からないルイ・ガレルの鈍感さも惨めだった。結局現実世界で選択を誤り、その誤りはルイ・ガレル自身が自分で選択した誤りで、それで自殺できるなんておかしい。やっぱりホラー映画なんだろうな。でも下手くそだった。ルプシャンスキーが切り取るモノクロ映像はまあまあ良かった。女優と幽霊を演じたローラ・スメットはフランス女優っぽくなくて新鮮だった。95点。