J・エドガー

クリント・イーストウッド、2011。久しぶりにアメリカ解剖学者のイーストウッドが帰ってきたという感じの映画。序盤は台詞多いし展開早いしでかなり難儀したけれど、脳の回転数を上げたら追いつけた。それにしてもこの構成力は尋常じゃない。映画の構成要素を巧みに操り作品にしていく手腕はすごいとしか言いようがない。フーバーには悪い印象がかなりあったけど、そういう好みや思想じゃないところでこの映画の感動は成立していて、だからといって人間ドラマに傾き過ぎることなく、映画には星条旗がはためきまくっている。この星条旗という膜で覆われたその先に、手をぐっと伸ばしてウミをぎゅっと取り出してさらすのがイーストウッドの得意技で、それが見られただけでも嬉しかった。メイクがちょっと残念だったし若くてきれいな女優もいなかったけれど、まあすごい映画だった。100点。