クロワッサンで朝食を

イルマル・ラーグ、2012。どうも釈然としない脚本だったから調べたら、監督の母親の実話を元にしたストーリーだと判明。実話に縛られすぎて簡素すぎる脚本になってしまっているし、実話的リアリティもなければ日常をドラマチックに描く術もこの監督は持っていない。言いたいことは分かるけどドキリともさせられないしグサリと心に刺さってくるものもない。そういうスタイルなのかディープなことを相当ライトに描いている。で、ライト故に何が出来ているかというと何も出来ていない気がする。この映画は孤独についての物語で、原題直訳は『パリのエストニア人』。題名だけで孤独感がある。でも何を思ったか日本人は違う方向性で邦題をつけてしまった。実質主役のライネ・マギは女とババアの瀬戸際のバランスがとても良く好演。ジャンヌ・モローは晩年の赤塚不二夫にちょっと似てたなあ。90点。