塀の中のジュリアス・シーザー

タヴィアーニ兄弟、2012。刑務所の演劇実習プログラムを描いた一応ドキュメンタリー風。面白いのは刑務所内での練習。照明も撮影もバリバリ劇映画タッチでカット割りもあって、受刑者の演者も演劇の練習だから役を演じている。NGシーンは暴走するシーザーくらいであまり使っていない。白黒の映像の中刑務所を舞台にした古典劇が展開される。ここでは舞台劇ではなく映像劇だから、当然タヴィアーニの演出が介入している。もうすでにドキュメンタリーではない。この映画には演劇以外の台詞もほとんどなく、もちろん受刑者の過去に迫るようなシーンもない。刑務所はハコで、受刑者は顔にいい具合に年輪のついた役者という感じ。欲を言えばブルータス殺しと太鼓叩きの二役をやってたデブキャラ全開のおっさんをもうちょっとフューチャーして欲しかった。100点。