ヘザース ベロニカの熱い日

マイケル・レーマン、1989。久しぶりに度肝を抜かれるアメリカ映画を見た。この映画は学園モノの仮面をかぶったモンスター映画。カルト映画とかB級映画という枠組みで語るにはスケールが大きすぎる。正統派映画の仮面をかぶったアバンギャルド映画という感じ。カメラのポジションやアングルや動き、人物の動きなどは見ているだけで惚れ惚れする。理知的で用意周到な作劇の見事さ。そして全編に漂うダルいリズム。オフビートでポップというよりはダルくて軽い。さらには台詞がこれまた素晴らしい。デヴィッド・ニューマンによる音楽も映画の空間を的確にとらえている。そしてこの映画があまたのアメリカB級傑作映画と一線を画するのは、やはりウィノナ・ライダーの存在。そのウィノナ・ライダーがまたとてつもなく素晴らしい。素晴らしい演出。素晴らしい演技。決して名作ではないけれどこういう映画が好き。100点。