四十九日のレシピ

タナダユキ、2013。中高年層向けの映画という印象。とにかく残念だったのは脚本。それを職業監督的に何とか形にするんだけれど、形になっていない。家族の再生みたいなお話なんだけれど、永作博美と原田泰造の夫婦はお決まりのごとく再生する。このシーンを全部なくして、石橋蓮司と永作博美の、亡き妻亡き母である荻野友里を通した再生の物語にしたほうが良かったと思う。そうすれば無駄なラストシーンも削除できる。そもそも回想シーンで描かれたもの以外、石橋蓮司と永作博美と、謎の女にも見えてしまう荻野友里との記憶が全く描かれない。荻野友里との記憶が喪失しているように見えた。外部からその姿が表出するけれど、それと同時に石橋蓮司と永作博美の内部からも、その姿が表出するような感動的な仕掛けが見たかった。近藤龍人の自然を絡めた悠然とした撮影は相変わらず良かったけれど、129分間見ているのはつらかった。85点。