オーケストラ!

ラデュ・ミヘイレアニュ、2009。フランスの映画でここまでブサイクな映画ってあまり見られない。それほどこの映画はフレンチな洒脱をしていない。撮影に美学はないし、ロシア人の映画だからフランス語がたどたどしすぎた。脚本はシンプルなんだけど、そのシンプルさをうまく説明できていない。国家に蹂躙された主人公と他の芸術家たちを描けているのか。メラニー・ロランを楽団の中に複数の意味において取り入れられているのか。それを説明できていないのではないかという不安で、コンサートのシーンが説明過多になりまくっている。この映画には説明不足と説明過多が散見された。そう考えると脚本には未熟さを感じた。この映画はヨーロッパ大陸型の喜劇映画なんだけど、そのユーモアを操るには脚本演出が力不足だった。だから結局この映画はメラニー・ロランのスター映画になってしまっている。でも主演のアレクセイ・グシュコフはすごかった。病んでる指揮者。見ているこっちまで憂鬱になるキャラクターだった。95点。