探偵はBARにいる

橋本一、2011。この映画の素晴らしいところは、ススキノ界隈でのロケーションが非常に多いこと。まだ見ぬ日本の都会を体験できること。それは台湾の都市の映画を見るのと同じように、よく知っている風景だけどよく知らない都市という、夢の国に迷い込んだような幻想を抱かせてくれる。札幌の中心をカメラが移動し、大泉洋が闊歩する。そのダイナミズムは圧倒的だった。ジャン=ポール・ベルモンドがパリの街を歩くように、大泉洋はススキノを歩いていた。ただ映画としては厳しいものがあった。テンポが良かったり悪かったり。結局最後は長いなあと思ってしまった。あと音楽がスゲーダサい。それより何より探偵のいるバーが、モロにセット、モロに照明バッキバキな感じで、テレビの深夜のトーク番組のセットみたいで非常に残念だった。そう考えるとこの映画はロケーションの良さが際立っているから、それ以外のシーンの浅はかさが目につく。今回は小雪をお迎えして、次回は誰々でという形の、深夜の連続ドラマにした方が絶対おもしろいと思う。でもそうなるとロケーション撮影に問題が出るのか。悩ましいがどうでもいい。95点。