ルビー・スパークス

アルバート・バーガー、ロン・イェルザ、2012。映画として作り方が無難すぎる。ストーリーを進行させるためだけに映画が存在するかように見えてしまって、その他のパートは無難に作られすぎている。この映画は良くも悪くも、ゾーイ・カザンの映画だった。脚本とヒロインをこなしているんだけれど両方イマイチだった。脚本は稚拙すぎて先の展開が丸見えだったし、重要なところを全部ポール・ダノの元カノに喋らせるのも安易だった。人物描写が良くも悪くもすごく軽くて、こういう人とかああいう人とか、そういう言葉で片づけられてしまうくらい軽かった。だから良くも悪くもソフトタッチな映画になっている。ヒロインとしてのゾーイ・カザンは、自分の脚本で自分の首を絞めてしまっている。男性の夢のなかからあらわれた理想的な女性としては、ゾーイ・カザンの見てくれでは厳しかった。ファーストショットで、普通の女性が幻想的なイメージのなかでセリフを吐く。あまりにも普通の女性だったから、それを見たときは斬新だと思った。でもあとになってミスキャストだと思った。でもゾーイ・カザンはそういう極端な女性崇拝を打ち消す役割も果たしていて、それがこの映画のムードを作っている。見てくれも感情の起伏ものっぺりとしていて悪い奴も出てこない。そう考えれば狙いどおりの作品なのかもしれない。でも僕はあまり興味がわかなかった。85点。