死霊館

ジェームズ・ワン、2013。完全に魅了された。見事な撮影のなかで見事な作劇が展開される。パトリック・ウィルソンとヴェラ・ファーミガの悪魔研究夫妻が出てくるまでは、危機的状況なのにのんびりしてるなあと若干疑問が残ったけれど、悪魔研究夫妻が介入してからはもう最高のエンタテインメント。悪魔の謎をサックリと解明しちゃうのも良かった。ホラー映画はあまり知らないけれど、未知なる恐怖ではなく、具体的に解明された恐怖との戦いというのが面白かった。悪魔研究夫妻はじめ、その仲間たちも試行錯誤していて強いヒーローではないし、ヴェラ・ファーミガは家族愛のために戦う。旦那のパトリック・ウィルソンが悪魔ばらいをするんだけれど、そこに威厳はなく、しかし弱々しくもなく、絶妙な具合で存在していた。そして最後にヴェラ・ファーミガは己の持つ特殊能力を、愛する家族を持つ母親の力へと昇華し、同じく愛する家族を持つ母親を、悪魔の憑依から救出する。僕はヴェラ・ファーミガの大ファンなんだけれど、彼女がクレジットの最初に出てくる映画ってあんまりない。思う存分ヴェラ・ファーミガを堪能できて、ジャンル映画を超えた普遍的な映画としての素晴らしさも堪能できる素晴らしい作品だった。100点。