そこのみにて光輝く

呉美保、2013。大阪芸大グループ作品。撮影と録音と音楽によるシーンの運びかたは絶品。物語は池脇千鶴とどん底の仲間たちという感じで、ザックリと不幸をブッコんだ感じの人物やストーリーは微妙だった。綾野剛は脚本上適宜発言しないことが多すぎるし、菅田将暉の陽性の魅力全開は悪い終わりを暗示させすぎている。池脇千鶴は素晴らしかったけど、最近の池脇千鶴は全部素晴らしいと思う。この映画は地方の映画で、非都市というのは歩きながら会話をしない。そういう町の構造になってしまっている場合が多い。それが町の現実なのだから仕方ないのだろうけど、やっぱり若い男女には町を歩いて会話してほしい。この映画のなかに町を歩いての会話なんてほとんどない。だから地方の映画は面白みにかける。最後には出来損ないなキャラクターだった男二人は収まるところに収まり、池脇千鶴がいて海があって太陽があった。それが素晴らしかった。あとは前半に1回だけ歌つきの音楽が流れて、カッコつけちゃってるシーンの流れがあるんだけど、あれはとても良かった。もう1回くらいはあっても良いのにと思った。95点。