君とボクの虹色の世界

ミランダ・ジュライ、2005。公開当時に渋谷の爆発温泉の近くの劇場で見たような気がする。映画の雰囲気はトッド・ソロンズ『ハピネス』とか、テリー・ツワイゴフ『ゴーストワールド』とか、その辺りを思い出した。しかし映画としての完成度は遠く及ばない。ある程度ノーマルなストーリーのなかにミランダ・ジュライの世界観を入れつつ、何かと何かがつながることの面白さを浮き彫りにしている。あるものとあるものを一緒にする。ある人がある人と接触する。それによってある奇跡が生まれる。ミランダ・ジュライはいつもそんなようなことをやっている。この映画もそれをひたすらに描いている。でも映画の大枠である、映像と音声がつながることによって生まれる奇跡はあまり見られない。あとは随所に見られるのアイデアは素晴らしい。オープニングなんて10年ぶりに見ても衝撃的だった。しかしノーマルなストーリーの部分が下手。脚本も演出も下手。脚本に無頓着な印象すら持ってしまった。そういう意味で『ハピネス』や『ゴーストワールド』には遠く及ばない。でもこの映画にはミランダ・ジュライの多彩な才能が満ち溢れていて飽きることはなかった。大好きな映画だったのに、10年ぶりに見たらやっぱり青春は戻らないというか、大好きさが薄れた。95点。