ばしゃ馬さんとビッグマウス

吉田恵輔、2013。脚本家を目指す麻生久美子が道半ばに帰省するというお語。脚本家を目指す映画なのに、その映画の脚本がダメというのが致命傷。説明のために取って付けたようなシーンがてんこ盛り。例えば麻生久美子と岡田義徳の最後のシーンなんて、典型的な取って付けシーン。シーンメイクも疑問。脚本上説明したいことがあるんだ、という説明しか伝わってこない。僕は最初、十年も脚本家目指して書き続けてきた麻生久美子が、夢をあきらめて帰省するっていう展開に腹立たしさを感じた。この映画の麻生久美子の存在意義は、脚本を書くのをやめてしまったらかなり危うくなる。なのに、書くのやめる、実家の旅館手伝う、介護の勉強する、そう言い残して映画は終わる。でも実は麻生久美子はまだ書いているという設定とも受け取れる。麻生久美子の書いた脚本がそのまま映画になっているから。劇中ではその脚本を提出している。だから未来のことまで書いていることになる。その辺りファンタジーなのか何なのか下手だなあと思った。やりたいことがあるんならやり続けろという、脚本を題材にした人生応援映画なんだけど、いかんせん脚本がマズい。でも麻生久美子が地味にすごすぎて参った。90点。