六月燈の三姉妹

佐々部清、2013。訳あり三姉妹がそれぞれ男問題を抱えながら成長していくような感じの映画。内容が地味でキャストも地味。吹石一恵ひとりに映画の華やかさを背負わせるという酷なキャスティング。それに長女いらなくないかと思わせる三姉妹のバランスの悪さ。結婚関係姉妹映画として『婚期』を思い出した。『婚期』における水木洋子のようなエレガントな脚本と比較すると、この映画は粗末。画としてはスタジオ撮影らしき居間と縁側が多すぎてげんなり。それにしてもあんまり映画的野心が感じられなかったのが悲しすぎた。映画好きが週末に当たり前のように見に行く映画としては、そのパワーを受け止めるだけの力はある。しかし久しぶりの映画だ、なんて前日から意気込んで見に行く人のパワーを受け止めるだけの力がこの映画にはない。世の駄作にはその力があるものがたくさんある。でもこの映画は怒りも感じないし、ハズレくじを引いた、ある意味うれしさみたいなものも感じない。秀作や佳作テイストの秀作や佳作ではない映画。90点。