永遠の僕たち

ガス・ヴァン・サント、2011。余命いくばくムービー。まず感心したのがヘンリー・ホッパーの希薄な存在感。これは本人の才能と役柄と両方に起因したものだと思う。この希薄な存在感が映画の導入をスムーズにしていた。あとはガス・ヴァン・サントらしい映像へのこだわりや美的感覚、元若者っぽい音楽、加瀬亮のスマートな演技など、良い部分はたくさんあった。でもこの映画は余命モノの既視感から抜け出すことはできていない。ミア・ワシコウスカみたいな、あんな余命いくばくもない女、どこかで、しかも大量に見たことがあるような気がする。この映画は、多分かなりファンタジックなものなんだと思う。カミカゼしかり、大人の不在しかり、論理性や整合性の欠落というか破綻しかり。そんなファンタジックな映画をちょっと真面目に撮ろうとして、映画に軋轢が生じてしまい、ちょっとがさつな印象のある映画だった。全体的には、良い部分はたくさんあるけどイマイチ感のぬぐえない映画だった。90点。