お早よう

小津安二郎、1959。この映画は一人テレビで見るものではない、という印象。すべての映画はそうなんだろうけど、笑いの多い映画は、世代や時代で笑いどころが異なってくるから、そういうのを楽しみたいと思った。しかし当時は老若男女が小津映画を見ていたんだろうけど、いまだとじじばばや芸術大好き人間しか見ない。だからこの映画を劇場で流しても子供は見ない。この映画の流れる当時の劇場の様子を見たくなった。多分当時でもコメディとしては古いタイプの映画だと思う。でも高橋とよのおならループは、古典的ながら、エディティングという意味で新鮮さがあった。笑いを抜きにしても、小津映画らしい洗練されたというのか、偏屈というのか、そういう家屋や人物の撮り方は健在で、ストンと小津映画の世界へ入っていけた。95点。