アーティスト

ミシェル・アザナヴィシウス、2011。無声映画というより音楽映画だと思う。音楽ありきの無声映画。昔の無声映画なんてテキトーな音楽が垂れ流されていたり、本当に無音だったりしたが、この映画は細やかな音楽で映画を引っ張っていく。サイレントのスターがトーキーでダメになるというのも百回くらい見聞きした話だが、この主人公がサイレントにこだわるのはわかるが、トーキーへの抵抗感はよくわからなかった。ただ落ち行く老兵としての姿は常にスターの面影があり、よくあるハリウッドからのアルコール、ドラッグ地獄になっていないのはよかった。いずれにしてもラストの気持ちよさがとんでもなく素晴らしくて、窮屈なサイレントを見たあとだけに余計引き立った。95点。