エレニの帰郷

テオ・アンゲロプロス、2008。アンゲロプロスの遺作。豪華スター夢の共演といった趣もあるし、バケモノカット的長回しもない。だから過去の諸作と比較してとりわけ良いとも思えない。しかし、それでもアンゲロプロスはアンゲロプロス。時間の交錯のさせ方のうまさは際立っていたし、長回しがグルっと回って戻ってきたら別の場所だったなんて、やっぱりスゴいと感動した。ロングショットでの人物の動かし方なんかはスクリーンの使い方を教えられた気がした。見る者を良い意味で騙すのが上手で、必然的に考えさせられることになるのも素晴らしい。時間軸がいくつかあったが、現在にいろいろぶっこみ過ぎの感はあった。95点。