トリコロール/白の愛

クシシュトフ・キェシロフスキ、1994。どうもこの「トリコロール」シリーズの青=自由、白=平等、赤=博愛というのは、ただのモチーフであってテーマではないというか、「青」と「白」を見る限り、ネタ元でしかないような気がした。テーマは生と死と愛とその関係性だと思う。この作品は『デカローグ』にも出ていたズビグニエフ・ザマホフスキが主役。ジュリー・デルピーは白の象徴としてのみならず、常に映画に影響力を与えていたが、出番が少なすぎた。「青」と比べるとかなりドラマチックでサスペンス的な要素があった。主役よりヤヌシュ・ガヨスの強烈な存在感に度肝を抜かれた。二人が朝、氷の上をすべって戯れる白いシーンは、美しすぎるし音楽も効果的で、映画史に残るワンシーンと言ってもいいくらいの瞬間だった。95点。