ワレサ 連帯の男

アンジェイ・ワイダ、2013。電気技師から労働組合の指導者となり、ノーベル平和賞を受賞し、その後ポーランド大統領にもなったレフ・ワレサの伝記映画。伝記映画といってもワレサのスゴさを伝えようという意志はあまりない。それよりは狭く広く映画は語る。狭くはワレサ個人であり、広くはポーランドである。で、相変わらず素晴らしいのが、以前から得意とする虚実入り乱れる演出技法。ドキュメンタリーとフィクションの間を平然とまたいでいく大胆かつ軽やかな演出。フレーミングや画面の色、白黒や当時のカラー映像っぽい色を交錯させるのだが、当時のカラー映像の色のなかでフィクションをやったりする。映画の完成度は微妙な気もしたが、ワイダの映像マジックを見られただけでも幸せだった。95点。