我等の仲間

ジュリアン・デュヴィヴィエ、1936。この映画は、直訳すれば『我等の家』という原題である。我等の家は、5人の男たちが買う家であり、そこに作るレストランの名前でもある。物語は5人の貧しき男たちが主人公である。彼らのなかには家のない者もいる。彼らは宝くじで大金を得る。最初は大金を五等分しようとするのだが、ジャン・ギャバンの発案により、みんなで家を買うことになる。そして別荘地のボロボロの家を改築していく。改築工事のために労働する男たちは同じフレームのなかで同じ行動を取る。共同作業の風景である。そうしたショットは反復され、仲間の連帯が示唆される。ただそれを補強する描写が少なく、仲間の連帯はあまり強調されていない。男たちは女絡みの問題を抱える。ここで理解できないのは、ギャバンの求愛行動である。これ以外の全員のすべての行動は、大金を得る前に起こっている。それは、過去に縛られたり、足を引っ張られたりするという、精算できない過去として効力を発揮する。ギャバンの求愛行動によりそれは崩れ、脚本の面白味は大幅に失われている。自由に動き回る移動撮影はデュヴィヴィエらしい優雅さがある。ユニークなショットも数多く見られる。そうした映像演出と比較すれば脚本は弱さが目立つ。結局、4人は女絡みで消え、1人は事故で消える。この映画は、ボロボロの状態から綺麗なレストランがオープンまでの我等の家の過程と、その経緯で連帯が失われる我等の過程とを、対照させて描いている。しかし、それが効果的には見えない。男の友情と連帯がもっと描けていたならば、その離散は映画的な美しさを生んでいたはずである。90点。