ロビンフッドの冒険

マイケル・カーティス、ウィリアム・キーリー、1938。明瞭で簡潔な映画である。子供から大人も楽しめるというのが素晴らしい。でもそういう映画を作るのはすごく難しいことだ。この映画はほとんどすべてのパートがいい仕事をしている。誰もが知っているロビン・フッドをエロール・フリンが軽快に気持ちよさそうに演じている。時代劇という形式が現代劇の古臭さを隠しており、映画はかなり普遍的なものになっている。これを見せられて80年前の映画だとは誰も思わないだろう。ベタリとしたカラーの質感は仕方がないにしても、とても画質がいいし撮影も編集もいい。カメラポジションにも工夫が見られ、斜めも構図もかなり使っているのだが、奇をてらった感じはまるでなく、物語をいかにスマートに見せるかに重点が置かれている。かなりいい脚本と演出力がないとこのわかりやすさは表現できないと思う。オリヴィア・デ・ハヴィランドとの恋物語がフィーチャーされている分、ロビン・フッドの個性的な仲間たちの描写がやや少ないのは残念なのだが、それを求めたら二時間超映画になってしまう。振り返って何度も思うのは、1938年にこのような超娯楽活劇が作られていたという驚きである。この映画から80年が経過して、娯楽活劇はどう進歩したのだろうか。娯楽活劇はあまり見ないのだが、テクノロジーに付随した進歩くらいしか思い浮かばない。この映画は数多く作られた「ロビン・フッド映画」のなかでもとりわけ評価が高いらしい。それも納得の出来だった。95点。