ギャラクシー・クエスト

ディーン・パリソット、1999。宇宙船の乗組員たちの活躍を描いたSFテレビドラマ「ギャラクシー・クエスト」。随分前に放送は終了しているのだが、現在でもファンの集いみたいなものが各地で開催されており、出演者も営業回りをしている。そこで本物の宇宙人に出会ってリアルな「ギャラクシー・クエスト」が展開されるというお話。これは脚本が本当におもしろい。実際のドラマ「ギャラクシー・クエスト」は映画のなかで数分しか流れないのだが、映画全体が「ギャラクシー・クエスト」そのものになっているという凄まじさ。宇宙人がドラマを受信して精巧な宇宙船を作り上げていることもさることながら、ハイライトシーンで「ギャラクシー・クエスト」オタクがパソコン内に作り上げた精巧な宇宙船モデルを駆使して活躍する姿は感動的だ。こうして多層的に宇宙船が語られているなかで、「ギャラクシー・クエスト」の役者たちは、フィクションではなくリアルに直面しながらも「ギャラクシー・クエスト」の演技へと近づいていく。全編を通じてB級コメディ色が強く、人間ドラマもほどほどだし、敵もあまり強くない。それなのにヒーロー物としての強度があるのは、ただの役者が映画内ではリアルを演じていることや、コンピュータオタクの活躍や、最初と最後がちゃんとファンの集いになっていたりと、諸々の小粋なはからいが有効に機能しているからだろう。95点。