ストリート・オブ・クロコダイル

スティーブン・クエイ、ティモシー・クエイ、1986。人形アニメーション作家、クエイ兄弟の代表作。20分の短編作品。どこかに90分の映画だと書いてあったから、あっという間に終わってしまい拍子抜けしてしまった。一般的な短編映画との比較という見方はできなかったのだが、ミュージックビデオなどと比較すれば、圧倒的としかいいようがない世界が構築されている。ストーリーはあってないようなもので、基本的には不条理な世界が展開されていく。しかしとても惹きつけられる。その原因のひとつが、とても映画的であるということだ。窓越しのショットや鏡の使い方は一般的な映画と同様であるし、カッティングの鋭さやスーパークローズアップ、移動カメラの大胆な使い方は、映画技法を逸脱するものではないからこそ一層際立って見える。全体的な印象としては、レシュ・ヤンコフスキの洗練された音楽が非常にわかりやすく映像に添えられており、それもあってか映像も前衛映画的にはならず、とても洗練されたものになっていると感じた。ビザールなカルトムービーというにはスタイリッシュすぎるかなとも思うだが、ビザールとクールのあいだに魅力がぎゅっと詰まっていた。90点。