女神の見えざる手

ジョン・マッデン、2016。ちょっと台詞の多い映画で、字幕をほとんど読めなかったのだが、それでもジョン・マッデンが素晴らしい仕事をしているのはわかった。やたらとシックな色合いのなかでの人物の動きが素晴らしく、また絶妙なカッティングも炸裂していてグイグイと映画を引っ張っていく。ジェシカ・チャステインのダークなヒロインっぷりがやはり図抜けており、先手必勝な業界で先手を打ちまくる様は痛快だった。字幕を追い切れなかったから当然キャラクターも追い切れなかった。これは二度見ればキャラクターは立ってくるだろうし、伏線みたいなものも気づくかもしれない。でも二度見る映画でもないような気はする。終盤が素晴らしい。すべてを開示しないところなんてこの映画全体とピッタリあっていった。ラストショットは何かを匂わせるものだったが、匂わせるだけに留めている。そういうすべてを開示しないところがこの映画には散見され、それが映画が並びにジェシカ・チャステインを作り上げていた。90点。