アルカトラズからの脱出

ドン・シーゲル、1979。実話をもとにした脱獄モノ。基本的にはサスペンスやスリラーを基調として描かれている。つまらない映画ではないのだが、エキサイティングだったかと問われると、まずまずとしか言いようがない。ではなにがまずまずエキサイティングな映画にしているのかといえば、まずはイーストウッドの好演だろう。頭が良くて体が強くて、どこかユーモアもあるキャラクターはイーストウッドならではのものだろう。あとはこの映画は脱出に重きが置かれているため、刑務所の生活描写をあまりしていない。かなりストイックな構成になっているのだが、それでも飽きさせないのは、ドン・シーゲルの演出力によるところが大きいと見た。脚本もよくできている。演者も好演が目立つ。それでもこの映画は、ベッケルやブレッソンの脱獄モノと比較すると、どこか凡庸な感じがしてしまった。95点。