エロス+虐殺

吉田喜重、1970。良作。時代の遺物的ダサダサ感が痛い。時間の長さが犯罪的。演出美学が狂気的。これからはシーン単位で吉田喜重短編集として見るようにす る。短編集ならかなりの名作。カット単位でも凄い。岡田茉莉子が細川俊之を刺す?カット。天井から。素晴らしい。次のカットも良かった多分。日本家屋移動撮影。原田大二郎の十字架シーンも素晴らしい。インテリな野心家って疲れる。

デッドマン

ジム・ジャームッシュ、1995。佳作。情無用のジャンゴを見たらデッドマンの原典だと書いてあったので、デッドマンを再度見たのだが、良く分からなかった。毎度ジャームッシュ臭プンプンの映画。モノクロはちょいとショボい。デップジャームッシュミューラーヤングと揃えばもっと期待してしまう。

花とアリス

岩井俊二、2004。傑作小品。小品の割には長すぎる。導入部が凄く素敵だった。鈴木杏と蒼井優は素晴らしかった。岩井の素晴らしい演出も多々見られた。音楽と照明がちょっとうるさかった。古臭い良い映画。ファンタジー。

痙攣

田尻裕司、2004。OV。とっても良い小品。映画を構成するマテリアルは少々古臭いいかも知れないが、古臭いいからこそマテリアルが相互作用をもたらすまでに熟していて、明快で、本質的で、自然。DV(多分)の使用法もとても良い。DVの機動性を活かしている。悪い人が出てこないところも素敵。人と人とが出会う。何らかの作用をもたらす。これのみに終始する脚本は素晴らしい。佐々木ユメカはとても良かった。写真撮る人が登場人物にいる映画に弱い。

THE 有頂天ホテル

三谷幸喜、2005。良作。ドタバタコメディかと思っていたら、相当に優雅なコメディなのだが、笑えないというのが致命的。登場人物にキャラクターがあり、ドラマがある。素晴らしい。カウント・ダウン・パーティがショボいのが素敵。ウマさはあるけれどヤバさは無い映画。商業娯楽映画。

TAKESHIS’

北野武、2005。駄作。結構普通の体裁の映画だった。シュールのセンスが完全にアウト。だらだらした時間の使い方に辟易。音楽のセンスに絶望。前半はまだしも後半は絶句。北野映画を15年くらい見ていなかったが、見なくて良かった。ちょっと真剣なギャグ不条理劇。見てるの恥ずかしくて半分くらい早送り。途中で見るのを止めるべきだった。タレント映画。

モデル

フレデリック・ワイズマン、1980。佳作。ワイズマンにしては面白味に欠ける。これまで見たワイズマンの 映画は、見ているとまんまとワイズマンの罠にはまっていく快感があるのだが、この映画は最後までショックを受けなかった。しかしモデルの刹那性とワイズマ ンの粘着質な切り方は、とても違和感があって面白い。